3回目の当事者研究ミーティング、今回は渋谷開催です。
会場が「東京ウィメンズセンター」ということで、男性のみなさまが近寄り難かったりするかと思いましたが、そんなにダサピンク※でもない概観でほっとしました。
すぐ外で、週末開催のファーマーズマーケットが開かれていて、結構賑わっていました。
今回は5名参加です。
よしめぐさんの「どうにも止まらない涙の研究」を輪読し、
その後自分自身の「当事者研究」にトライです。
「話しかけられなくなる」の研究↑上写真
「会話するとき、相手を見ていない」の研究↓下写真
研究するときに、私(主催の人)はついつい持論を展開しちゃって、挙げ句「何が言いたいんだっけ?」ってなるのですが、ひとつの具体的な困りごとから出発した方がいいなあ、とみなさんのようすをみて分かりました。あと、ボードをうまくまとめるのは難しいですね…。
今回は全員の研究をみんなでする時間がなかったのが残念でしたが、ある程度ひとつの話題に時間をかけたほうが深まるし、面白い気もしています。今回できなかったものは、次回にしたいと思います。
「当事者」というと、障害や疾病をもっているとか、被災者・被害者であるとか、社会的弱者であるとかという意味にとれれがちですが、ここではすべての人がそれぞれの苦労の当事者である、と考えています。
つまり、「健常者のあなた」も、「当事者を支援する立場であるあなた」も、「教育をする立場のあなた」も、当事者です。
オープンダイアログという治療法では、(フタッフだけではなく)当人とスタッフが治療について討議をし決定するのだそうですが、誰かの困りことを誰か治してくれるのではない、というところが似ているように思います。また、当事者がスタッフと議論を共有するということを実際にやろうとすると、弱さを情報開示すること、また問題を外在化して扱うこと、が必要になるので自然と
「弱さの情報開示」「問題の外在化」は実現されやすい場となります。
むしろ、これまで、アドバイスする立場、治療する立場、カンファレンスや会をファシリテートする立場であった人に、その立場から降りることを強いてしまうことになるのかもしれません。さらには、強く(正しく)なければならないはずの立場のひとに、弱さを開示することを強いるのかもしれません。
べてるにいくと病気が出る、というのはそういうことかもしれないなあ、と思います(が、もちろん違う考えもウェルカムです)。
※本会では「批判しない」をルールのひとつに挙げています。それは、あるひとつの考えに対して、「そうだそうだ」と言いなさいということではなく、「私は○○さんとは違ってこう思う」と言える場にしたい、という意味です。違った目線の切り口があった方が困りごとの研究の役に立つのではないかと思います。
そういう意味では、色んな立場の人が参加した方が面白いし、実社会で自分と関わっているメンバーで(家族とか学校とか会社とか病院とかで)当事者研究をする場をもてると、問題解決の方法としては新地平を開くのではないかと思ったりします。(が、もちろん違う考えもウェルカムです)
勝手に治すな自分の病気。
次回は8月29日(土)渋谷開催です。
こちら↓で参加表明していただくか。
http://www.meetup.com/Tokyo-TOJISHA-MTG-Meetup/events/223550014/
メール、twitterで声をかけていただいても結構です。
注:"ダサピンク"・・・女性向けというコンセプト下で安直に用いられるピンクのこと。あるいは女性というジェンダーにステレオタイプにとってつけられたイメージを象徴している。